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日記的なもの

ちゃんぽんの物語

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今日は夕飯にちゃんぽんを食べに行った。台風でなんだか天気もあれだし、雨に濡れてベタベタと心地悪いし、風はビュービュー吹いて寂しい気持ちになるし、少しでもあったかい気持ちになりたくて。。

なんかご飯にそんな心の安らぎを求めるときってありません??

自分だけかw
にしても一日3回、誰しもご飯を食べるんです。
この時間って大きいと思いませんか。10日で30回、100日で300回。
仮に一回の食事を20分で済ませたとして、それでも20分×3回で60分。一日は24時間だけど、8時間寝たとすると残りは16時間。朝7時に起きて、11時に寝る生活。その中の1時間。

どうせなら、楽しく過ごしたい60分。
好きなものを、美味しく。旬なものを、楽しい仲間で。

 

お一人様なら、ちゃんぽん

 

と思いながら仕事終わりに一人で向かったのはチェーン店のちゃんぽん屋。

「おひとりさまですねーー お好きな席にどーぞー」

空っぽの胃と心に、おばちゃん店員のやたら大きな声が響く。
夜も9時頃、無茶はできない。だが、決してこの夕食を無駄にするつもりはない。一日の疲れを癒やしてくれる、ここちよい香りの店内。

あたりを見回すと、同じような顔をしたサラリーマンがちらほら。

視線の先には、白い半袖に日焼けした肌が絵に描いたように似合う40代。営業一筋ってかんじだ。
スマホをいじる営業マンが、突然あからさまに顔をしかめる。
少なくとも、ひまつぶしのゲームではなさそうだ。突然の受注キャンセルのメールか、思わぬクレームの連絡か。その両方か。
はたまた家族、妻からのLINEで、あの苦虫顔か。
家に仕事に、背負うものも多い年代だろう。

 

 

「おまちどーさまです、野菜たっぷりちゃんぽん、麺2倍です~」

はっと我に返る40代後半。
丼とお盆を置いたと思えば、素早く厨房へ去ってゆくおばちゃんへ、ボソリと律儀にお礼をいう白シャツ。ネクタイをボタンとボタンの間の隙間にしまいながら、がっしりと太い腕で箸に手を伸ばす。学生時代は間違いなくスポーツ青年だったろうな。
ちゃんぽんと向き合う姿も律儀であり、誠実だ。
レンゲでひとくち、スープから始まり、遠慮なく麺をすすりにいく。いやソレかなり熱々だろうに。

ここからが本題だ。

麺2倍のうち、約一人前をたいらげた折り返し地点。
律儀で義理堅い40代。若い頃は多少ワルいこともしたけど、今は大人。落ち着きと分別が脳みそと思考に焼き付いて、何事もほどほど、という言葉が血肉となってくるころだ。
まさかの、、、

 

酢とコショウ、そしてラー油。

 

ど、どうしちゃったんでぇ、、ダンナ!?
何事もほどほどって、さっき言ってたじゃん。
分別とか、大人の対応とか、空気をよむとか、、、、にしても何ソレ!!!

と思わずこちらが身を乗り出して、キャベツの上に乾いたまま積もった白コショウを吹き飛ばしてあげたくなる、アウトローぶり。やんちゃぶり。

コショウ、酢、ラー油。

酢、ラー油。

酢、コショウ、、、

さっぱり優しい白いスープが、みるみるうちに赤黒く色を変えてゆく。容赦なくすすられるスープは残りわずか。さらに濃くなる味。もう少しで営業焼けの黒い肌と同じ色に。

ぜんぜん酸辣湯麺(サンラータンメン)である。

 

前言撤回。妻からのLINEに怖気づくようなタイプじゃない。
本能のままにさまよう40代。
会社に行きつつ、野生に生きる。空気をよみつつ、己をつらぬく。律儀ではあるが、男を、野望を捨てたわけじゃない。

何の気配もなかった白いスープも、卓上調味料でこんなにも変わる。
だれしも最初は同じ色のスープ。
どこかで、何かが変わるとき。それは本当に小さな出来事だったりする。3キロバイトの一通のメールで、なにかが変わる。

 

40代独身、どこへ、どこまでいけるのだろうか。

 

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