先日買った、新品のフュアハンドランタン。
いや〜新品感がものすごいね!wって話で、キャンプに持っていってもイマイチ雰囲気がでなそうなピカピカ感です(笑)
折角なのでこの新品の状態から、少しでも古く見えるように手間を掛けずにエイジングをしてみました。
道具は使い込むごとに愛着がわき、自然な美しさが増すものです。
昨日アマゾンから届いたばかりの新品。でも、カッコだけは玄人感をだしていきたい(笑)という大変に邪道な素人キャンパーの実験企画です。こういうしょうもない事するヤツもあるんだなーとご参考ください。良い子は真似をしないようにーー(´;ω;`)
↓買ったばかりなのに・・・
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ピカピカのオイルランタンを使い込んだ風にサビさせたい
Amazonから届いたばかりの新品のFEUERHAND BABY SPECIAL276 を前に、キャッキャと騒いで開封した翌日。
あまりにピカピカすぎるランタンを前に、心の中2がこうささやく。
「こんなんキャンプ場に持っていったら、めっちゃバカにされるで・・・」
使い込んだ感じ、時を経てヤレた感じ、それこそが本来の道具の美しさとも言うのかも知れません。
大工さんが使う金槌やノミが新品のピカピカだったら・・・整備士さんのトルクレンチが新車のごとく傷一つ無いピカピカだったら・・・。
そ、そういうことです。
ことアウトドア用品についても同じことが言えるのではないでしょうか?
はじめてタープを買った時はあんなにキレイだったのに、今では染みとか穴とかヨレヨレとか・・・キャンプを始めた頃を思い出します。
邪道だとはわかってるんです・・・でもやりたい(笑)と心の声に負けて、箱から出したばかりのランタンを横に置き、プロジェクトが始まるのでした。
新品のピカピカ感をなくす、超簡単にできるエイジングってない?
使い込み感・アンティーク感といえば、汚れ・サビ・傷。
その中でもとりあえず、サビさせたいです。
あくまでどんな風になるかという実験で、実際に使い込んだ風になるはずもありませんし、仮になったとしても逆にそれはそれで寂しいです・・。(ならやるなw)
傷は・・・本当に使い込んで着けていくとして、表面のテクスチャ感・サビ感は時間がかかることがあります。
素材にもよりますが長い時間をかけて、表面の小さな傷などからサビ・劣化が広がり、イイ感じの味になっていきます。
今回は経年変化のスタートダッシュとして、
とりあえずこの新品のピカピカ感をどうやったら無くせるか?を実験してみます。
とりあえず、このツヤだけなくなればパッと見の印象はだいぶ違います。
近づけば「あれれ〜ずいぶんピカピカだねぇ♪」と百戦錬磨の先輩からお褒めの言葉もいただけるかもしれませんが、遠目には十分に馴染んで見えます。
ツヤをなくし、マットな質感にして、できれば点々と細かい黒いサビがでればナイス!という目標です。
サビさせるには水分?塩分?酸素?
サビといえばそんな感じです。塩水・海水・サビ・・・
でも調べてみると、塩分=サビではないようです。
塩分自体は直接サビを作る過程には関わらず、錆びるために必要な水分をひたすら供給する役目を果たすそうです。へぇ〜初耳です。。
「サビ」は、改めてお硬い表現でいうと「鉄が酸化すること」だそうです。空気中の酸素と反応して錆びる。もっと小難しい内容では、鉄の元素の中の電子が移動することで・・・失った部分を補うように酸素と結びつき・・・みたいなことらしいです。チンプンカンプン。
仕組みはさておき、手っ取り早いサビさせ方としては、
空気中の酸素・水分で酸化させる
酸性物質で酸化させる
という二種類の方法がでてきました。
できるだけ早く!ということで酸性の物質を振りかけて、強力に酸化してもらうことにしました。
家庭内で手に入る酸・・・サンポールが最強らしい
とのこと。トイレ掃除につかうあれですね。
でもあまりに強すぎて、手につけたくないレベル。そんなものを着けたはいいけど、後々の処理が大変そう・・・と思い、却下。
もっと手軽なやつはないの〜と探してみると、ちょうどいいものが。それはクエン酸。
レモンと同じぐらいの酸性度で、肌が弱い人はかぶれたり痒くなったりするかもしれないけど、口に入れても大丈夫なレベルの酸。これなら安心ですね。
我が家にもクエン酸がちょうどあったので、これでやってみることに。
レモン汁でちょこっとサビないかな?FEUERHAND BABY SPECIAL276 亜鉛メッキにクエン酸で挑む!
フュアーハンドのこのオイルランタンはカラー名にジンクとついているように、亜鉛メッキが施されているようです。
メッキも奥の深い世界だそうで、いろいろなメッキの種類があるそうです。
今回のフュアーハンドランタンの亜鉛メッキは、波板トタンと同じだそうです。建物の屋根に使われるトタンは常に雨水(台風の時は塩水)にさらされます。そしてサビの第2の敵でもある熱=太陽光をバンバンに受けます。そんな劣化する要素満載のトタンに使われているのと同じメッキがこのランタンに。
そんなバリバリハードな環境のトタンに使われるメッキであれば、これから普通に長く使う分には逆に安心だなーと思えます。メッキの中でも亜鉛メッキはかなり頑丈で優秀だそうです。
では早速、この丈夫そうなメッキを劣化させたいと思います(笑)
クエン酸を溶かしてスプレーする
今回はクエン酸を溶かした液を表面にスプレーしてみたいと思います。
↑このまま溶かして飲めるクエン酸。ハードな運動や疲れた時に飲むといいとかいうけど、科学的根拠はあまりないらしい・・・
↑このぐらい入れてみました。容器の1/4ぐらい。溶液としてはかなり濃いめだと思います。
↑そこへお湯を注ぎます。
↑クエン酸スプレーの完成!
さようなら、昨日届いたばかりのピカピカのフュアハンド君。お風呂場でクエン酸スプレーをしていきます。[1回目]
↑スプレーが暖かい内にスプレーしていきます。(再び結晶してしまうかなーと思い)
↑まんべんなく、レモン汁(クエン酸ですが)を
↑ここにも、あそこにも
↑すっかりレモン汁まみれのBABY SPECIAL276。これが普通の水なら、朝露にぬれただけの状態。
[1回目]スプレーの後。猛烈な匂いと、表面に明らかな変化が
お風呂場でスプレーしたのですが、スプレー後半〜片付け中から、嗅いだことのない匂いが。
最初こそ、このランタンからとは思わず、洗剤の匂い?とか思いました。
が!
強烈な匂いとなり、鼻をつくような、酸っぱい匂いが充満。
ここにいちゃいけない!と何となく心の声が語りかけてくるので、換気扇を回して退避。酸とメッキと・・・「混ぜるな危険」を混ぜた時みたいなガスが出ているようで、外でやれば良かったーと後悔。
2時間後ぐらいにもどってみると・・・
↑こんな感じになってました。表面の水滴が白っぽくなっています。まだあの匂いはプンプンしています。
↑一部すこーーーし黒っぽくなっているように見える
↑白くムラになっているようにも見える。
さらに一時間ほど放置
さらに一時間ほど放置して見に戻ってくると、
↑やっぱり白っぽくムラになっています。
[2回目]スプレーの後。確実にムラになってきた。ツヤ感がなくなってる。
2回目のスプレーをしてさらに2時間後ぐらい。
↑白いムラができており、手で触っても取れなくなっています。
↑このガラスホヤのガード部分が顕著で、黒〜グレーに変色しています。サビて来てる??
↑給油口まわりもツヤが全然なくなって、マットな感じに。ところどころは黒っぽく見える。
↑イメージしてたのと違うけど、ツヤ感は無くなって、いいんじゃない?!
[3回目]スプレーの後。2回目ほどに変化はなし・・・が、少しずつ濃くなってる
↑2回目ほどの変化はなく。また、あのきつい匂いも確実に少なくなりました。クエン酸で変化するレベルの範囲では、ぜんぶ反応が終わったのかも?
↑このワイヤーの部分が一番変化が大きい。グレーの染みがはっきりとしてきた。
↑このタンクのあたりはイマイチ変化なし。
↑ホヤの部分と同じく、このワイヤーの部分もグレーが濃くなってきている。本体とはメッキの方法・ロットが若干違うのかも。
[すすぎ]3回スプレーしたけど変化がなくなってきたので、一度洗ってみる
あえてサビさせておいて・・・な話ですが(笑)
長期間においては丈夫に使いたいものです。表面のクエン酸をすべて洗い流したく、シャワーで丸洗いします。
どこまで効果があるか分かりませんが、できるだけサビを進行させるため、熱い熱湯シャワーでランタンをいたぶります・・・。すまぬ・・・
↑熱いねぇ・・ゴメン!! 今は辛いけど、渋くて無骨な男になるためなんだ!!となだめつつ
↑できるだけ真上からシャワーをかけたのですが、豪勢にタンク内にも水が入っていました。
キャンプ場でも小雨に打たれているオイルランタンはたくさん見かけますが、本降りになったら結構水がはいるってことですね。
[放置]洗った後、そのまま湿気の多い風呂場に放置。傷んだメッキ表面にサビが来てくれることを願って
温水シャワーの後、6時間ほど。なんだかんだ、朝から始めて夜になりました。
様子を見に行くと・・・
↑第1サビ発見。あまり入り組んでいない給油口のとなりのラインに沿って赤サビが。こうなるとちょっと古い感がグッと増しますね。
↑上面にも小さい赤サビが。そうそう、こんな感じ。
↑ガラスホヤを保護しているワイヤー状の部分は、もっと黒っぽくなりました。
↑タンクのフチ部分も、黒くなっているような・・・元から?ここはちょっと分かんない。
↑取っ手のワイヤーもより黒っぽく
↑このあたりは染み以外は変化なし。
↑底面も同じく
[実験結果]2日後、新品のランタンはこんな感じになりましたとさ
1日目の終わりに、そのまま風呂場に放置しました。
お風呂の換気扇をあえて止めて、かつシャワーをすこーしだけ緩めて、ポタ・・ポタ・・と最小限に水が滴るようにセッティングして一晩。
2日目の朝に確認すると、程よい細かい水滴が飛び散り、ランタンは朝露にぬれたような感じに。
ですがサビは酸素・空気との接触で生まれるとのことで、たくさんの水滴に覆われているのも良くないらしいので、水は止めて湿気の多いバスルームに放置。
そして2日目の夜、仕事が終わってから最終チェックとして下記の写真をとりました。
こんな感じでした〜↓
クエン酸でエイジングしてみた? BABY SPECIAL276 ジンク 正面側
↑給油口横の赤サビが目立ち、新品感はぐっと減ったかも。写真だとあんまり伝わらないのですが、ツヤ感がないのが大きな違い。
BABY SPECIAL276 ジンク 裏面側
↑白い染みが点在しているので、全体的にくすんだイメージに。
その他の部分
↑タンクの赤サビは少し多くなったかなー程度。最初に突然現れた勢いで増えたら、サビだらけになるんじゃないか・・とも思ったけど、進展はなし。
↑文字部分にも少し増えていました。
↑最初から一番変化が多かったワイヤー部分。黒っぽい汚れ・サビに見える染みがいい感じに。
↑こちらの赤サビも大きな進展なし。
↑反対側もシミは濃くなったけど、赤サビはなし。
↑でも全体的に白いサビ?メッキの劣化が広がって、ツヤ感はなくなりました。
↑付け根など、こういう細かい入り組んだところが錆びるかなーと思いましたが、変化なし。
↑一応底面も。全然変化なし。
経年劣化は正しい使い方で。サビさせ実験終了。まとめ
新品の状態から2日後。にしてはずいぶんと新品がうせました。新品ランタンから数回使った程度?になった気がします。
今回の実験の発見としては
クエン酸をかけた時に、異臭が発生したのは想定外でした。また自分の予想よりもサビませんでした。通常の使用とは異なる酸性のクエン酸をかけられて、熱湯シャワーで丸洗い、その後湿気の多いバスルームに放置(これはキャンプの環境と同じ)の割に、赤サビも少しだけ。まあこんなもんか〜と思いつつも、アイテムとしてはとても優秀ですね!
↑その後、ちゃんとキャンプにて正しく使った後。多少はメッキが劣化したのか、一晩でぐっとサビが増えた気がします。
かなり邪道な実験で、どこに向かうのか、、ふんわりとしたレポートでしたが、どうしても早く劣化させたい時の奥の手として覚えておきます・・・
でも、やっぱりちゃんと使い込んで、出てくる味が一番ですね(笑)
それが道具との思い出であり愛着に。そして塗装よりもメッキよりも美しい、何よりの装飾です。
どうかこれからも末永く遊んでおくれ〜BABY SPECIAL276君・・・(こんな遊びに突き合わせてスマン)
↓新品状態からどこまで無骨に、ワイルドに、ハードボイルドに育てられるか、長い目でそういう遊びをするのもありかも。
定番のFEUERHAND(フュアーハンド) フュアー ハンドランタン 276 ジンク 12562。一時期は1500円ぐらい高くなっていましたが値段が戻りましたね・・・