静岡市の温泉、今では珍しい小さな小さなローカル温泉へ行ってきました。
その名も「平山温泉」(ひらやまおんせん)。かなりローカルな場所にあり、地元の人に愛され続ける古き良き温泉という風貌。
先日の竜爪山の登山帰り、まさに通り道にあった「平山温泉」に寄ってきました〜!
駐車場、そして場所さえ分からなかった平山温泉。どうやって入れば・・・?
前から存在は知っていましたが、なかなか足を踏み入れにくい、ローカルな温泉となっています。
場所もそうですが、入り口以外に建物が見えないんです。
以前に竜爪山を登った際にも、帰り道で看板は見かけました。
が、全然それらしき建物は見当たらず・・
民家が立ち並ぶ比較的狭めの道なので、車で止まるわけにも行かず、通り過ぎるたびに
「あー!ここ〜?・・・・」
と言っている内に通り過ぎ「またくればいっか」(笑)
いまだに施設の場所さえ不明でした。
看板の場所がそうなのか、それとも看板は看板で、実際の温泉は違う場所にあるのか・・・それさえも分からず。
今回は勇気を出して(笑)あの看板の奥へと一歩踏み込んでみようと思います。
入り口、そして入り口への行き方が分かりにくい平山温泉。ある意味で秘湯?
道沿いで見かける、例の看板はコレです。
平山温泉 御殿乳母の湯
↑大きな石を使ったいい感じの看板。これが道沿いに立っています。
静岡市街方面から山の方へ向かうと見えるような位置です。
竜爪山の登山帰りによる場合には、逆方向からですので少し見にくいです。見過ごしてしまわないようにゆっくりと車を走らせました。
平山温泉の駐車場。この路地に入って良いの?!と不安になる最初の難関
平山温泉の駐車場は二箇所ありました。今走ってきた道路沿いの駐車場と、路地を少し下ったところにある広めの駐車場です。
道沿いの駐車場は、狭い道沿いにあります。カーブの手前にあり、結構飛ばしてくる車も多かったので走行してくる車に注意が必要です。
さっと駐車できればいいのですが、安全を考えれば下の駐車場に停めるのが楽かもしれません。
現地に行くと思うのですが、平山温泉は川沿いの小さな町の中にあります。
「この路地に入ったら人の家なんじゃ?」みたいな路地がたくさんあります。
間違って入ってしまったらUターンできなさそうな路地もあります。
果たして入っていいのか・・と少し不安になりますが、先ほどの看板を目印にヨイショと路地を下ると駐車場です。
↑石の看板を曲がり、路地に入ったトコロ。
↑広めの駐車場なので、落ち着いて駐車ができます。
とりあえず車が停められればまあ一安心。
ちなみに駐車場への入り口は結構な急坂になっていますので、改造車系の車高の低い車は要注意かもしれません。
平山温泉の入り口を探せ〜どこに行けばいいの?!受付に辿り着くまでの試練
駐車場に停めて一安心、と思ったら・・・
ここからどこに行けばいいの??っと新たな試練が。
周りには特に温泉っぽい建物や看板も見当たらず。
もしかしたら小さく案内が出ていたのかも知れませんが、初めて訪れた自分には見つけられませんでした。
なにも下調べもせずにとりあえず向かったので、その場でウロウロ。
車で走ってきた道に出て、上下に歩いてみましたが全然それらしきものはナシ。
ほんとに分からず・・・仕方ないので駐車場にポツンと立ち尽くし、ネットで調べてみることに。
「どうやら、この階段を降りていくらしい・・・」
↑駐車場の路地をそのまま降りていく感じらしい。車は入れず、階段となっています。
↑なんか、、普通に民家に入ってしまいそう。それか川原に降りる道なんかに見えます。見ての通り、意外と急だし・・
↑恐る恐る下ると・・・
やっぱり民家じゃん!!
普通に家?写真にはありませんが、奥のお家には普通に布団が干されていました。
でも最後まで階段を降ると・・・
あーーー・・・ココ?!
↑ありました、龍泉荘。この看板がなかったら民家にしか見えない・・・
↑物音しないシーンとした建物。ソロ〜〜っとドアを開ける。特に人気もなく・・
下駄箱で靴を脱いで上がります。
↑でっかい熊の置物!!古い板張りの床の冷たさと、石油ストーブの懐かしい香りに包まれます。
↑ちゃんとここが平山温泉!日帰り温泉だった・・・良かったーーー(*´ω`*)と安心。
ちなみに定休日は毎月29日30日だそうです。
午前9:00〜午後16:30までなので、登山帰りによる場合には早めに行くと安心ですね。
↑にしても、まったく人気がないな・・・と思ったら受付の奥にちゃんと番頭さんがいらっしゃいました。
1時間の立ち寄り湯で、500円で入れます。リーズナブル!
大根も一本50円。リーズナブル!
↑のれんが大きく出ているので、入り口はすぐに分かりそう。。男湯ののれんが2つあり、どっちから入るか迷いましたがどちらでも問題なし。同じ部屋に2つドアがある作りでした。
↑脱衣所。もちろんロッカーや鍵はナシ。
ローカルな温泉はどこも同じだと思いますが、貴重品は置いてきて、最小限の荷物で来るとスムーズです。
やっと入れた!だけど・・・緊張するぜ、平山温泉!
脱衣所にたどり着き、あとは湯につかるだけ。
はぁ〜極楽ごくらく♪
と思ったのも束の間。
昔ながらのローカル温泉、やはりそこだけのルールがあるんです。
大したことではないのですが、大きな温泉やスーパー銭湯になれてしまうと「ちょっと戸惑ってしまう」かも。
平山温泉のポイント↓
- 石鹸は使わない(置いてないし、持ち込みも自粛)
- 洗い場がない(かけ湯、お湯で丁寧に洗ってから入湯)
- 浴槽が狭い(笑)
潔癖症の方は無理??細かいことは気にすべからずの試練
きれい好きな方だと、一番えーーーってなるポイントかも知れませんが、シャンプー・石鹸はNGです。
石鹸を使うと温泉成分が肌に馴染みにくいので、使わないほうがいいですよー自粛お願いします、みたいな案内が書かれていました。
実際には環境への排水の配慮もあるのかもしれません。
加えて、石鹸を使わないに絡んで、洗い場もありません。
なので鏡やシャワーなんかもありません。シンプルです。
また「かけ湯専用」のお湯もありませんので、唯一壁から出ている蛇口の水か、湯船自体のお湯をくんで身体を洗います。
自分はまったく気になりませんが、清潔にこだわりのある方は信じられない!!ってなるかもしれませんね(笑)
なので丁寧にお湯で全身をすすいだあと、そっと湯船に入る流れになります。
秘湯感があふれますね〜いいですねぇ(笑)
浴槽はタイミングと運の試練。混んでると入れない
当日は三連休の14:30頃。
平山温泉は16:30に終了ですので、登山帰りの方も含めて、もしかしたら一番込んでいる時間帯だったかもしれません。
すでに浴槽はほぼ満員状態。
ちょうど一人分空いており、すぐに湯に入れてもらうことができました。
と言っても、ゆったり入っての満員具合。自分を含めて8人ぐらいでした。
というのも、MAXで入っても15人ちょっとで満員となってしまう浴槽サイズ。
ゆったりと入るなら、やはり7〜8人ぐらいでしょうか。
写真を撮る訳にもいきませんので、自分の記憶の図を載せておきます(笑)
↑こんな感じの浴槽。
3分割の浴槽。高温・中温・低温を楽しめるハイテク設計(笑)
浴槽が3つに区切りがついており、反時計回りにだんだんとヌルくなることで、高温・中温・低温のお湯に浸かることができます。
この中でも高温の湯船の中へと、熱めの温泉が中央のパイプから常に出ており結構熱いです。
このお湯がだんだんと冷めていくことで、3種類の温度差を楽しめます。
「高温」とは書きましたが、高温エリアはちょうどいい熱さ具合で、普通の湯船の温度よりちょっと熱いかな、ぐらいに感じます。
好みもありますが10分以上は余裕で入っていられます。
長くゆっくりと入るには中温と低温の湯船をうまく活用し、位置替えすると楽しめます。
ずっと低温・高温の湯船ばかりでは楽しめないと思うので、他の人のためにも譲り合いつつですね。
中央パイプから出てくる源泉は飲むのが粋らしい
火山岩っぽい雰囲気の中央の岩から突き出たパイプ、ここから熱い温泉が出てきます。
そしてその上にはプラスチックのコップが2個置いてありました。
どうやらこの源泉の温泉を飲む用のコップらしく、常連の方々が飲んでおられました。中にはマイコップを持ってきている方も。
自分もいいですか⁉というと、快くお湯を汲んでくれる(手が届かなかったので)オヤッサン。
源泉は結構熱くて、そのままでは飲めず。浴槽のフチに置いてちょっと冷ましてから。
ん?ウマい??
硫黄の香りと僅かなしょっぱさで、意外と飲めます(笑)
妙なコク感と謎の旨味成分があるような・・・いろんなミネラルが入ってるんでしょうね。
温泉に浸かって、そして飲むことで身体の内外から温泉効果を愉しめそう。
お湯は硫黄泉
最後になりましたが、泉質・湯の具合はたしか「単純硫黄泉」でした。
お湯はちょっとだけ濁りがある程度、ほぼ透明に近い感じ。
卵の香り・硫黄の香りがする、The温泉の気分を味わうことができます。
スーパー銭湯では味わえないストイックな設備と相まって、温泉気分は最高潮に(笑)
竜爪山まで同じ山脈として続く、安倍奥、梅ヶ島の黄金の湯とはまた違うお湯具合でした。
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湯の花も多めで、目に見えてたくさん浮いていました。
どうやら湯の花をすくって?持って帰る人がいるらしく「湯の花はみんなのものです。持って帰らないで!」的な注意書きがありました。
休憩処も、ノスタルジック。
ストイックにお湯を楽しんだあとは、だらりと身体を伸ばしたくなります。
↑畳とちゃぶ台、ファンヒーターの香り。
本当に昔ながら。落ち着きますねぇ。。膝の高さしかない窓からは川沿いが見え、旅館としての表情も感じます。
あまり人もおらず、のんびりとした時間が流れる。
気分はすっかり昭和。しゃべる人もおらず、静かな室内にはファンヒーターの音と大相撲だけがただ響く。目を閉じると畳の香りがわずかに。
ずーっとこれが続くんじゃないかと思う、、中毒性のあるまったりとした時間。。あーー硬い畳にウトウトと体が沈んでいく・・・(寝)
最後に。竜爪山 帰りにどうぞ 平山温泉(字余り)
そんなこんなで、ドキドキが多かったですが、行ってマジで良かったと思える温泉でした。
こういう温泉も10年後には・・入れなくなるかもしれません。
そうなってほしくはないですが、小さい温泉がどんどん少なくなっていく中で貴重な存在です。
ローカルならではのルールや、不便さもあるかもですが、、
温泉好きでしたらぜひチャレンジです♪
最後におまけフォト↓
↑駐車場の前にある「揉み路」。当て字が・・・萌えますね(笑)
御殿乳母の湯「平山温泉」龍泉荘
竜爪山登山の帰りには、ぜひ寄ってみて下さい〜!
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