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読書メモ「一瞬で心をつかむ文章術」感想レビュー

2019年8月9日

この本、「なるほど!」とうなずくばかりで、一向に読み進められない本でした。という大げさな表現ですが、ブログ・仕事などで文章を書く機会の多い自分としてはとても学びの多い良書でした。

それもそのはず、あの誰もが知っている有名な番組を手掛ける「放送作家」さんが直々に書かれた本。そうです、あのご長寿番組「世界ふしぎ発見!(TBS)」という大御所の番組です!子供の頃から大好きな番組で、良くみていたなぁ〜・・

という、「面白い番組=心をつかむシナリオ」を作るその道のプロによる文章術が明かされています。実際の経験と、さらにご自身の若い頃からの苦労と工夫を交えて解説。超実践的な内容で、これはメモしておきたい!と思える内容でした。

ということで、大切な要点を自分用にメモ。とてもいい内容なので、文章に少しでも触れる機会がある人はぜひ読んでみて欲しい一冊です。

↓心をつかむだけでなく、文章を楽に書けるメソッドが満載です

「一瞬で心をつかむ文章術」読書感想とメモ

すべてのテーマは疑問文である

↑文章には目的があるはず。日記なら目的は不要かもしれませんが、メール・ブログ・提案書・セールスコピーには目的があるはず。それを再認識!

心をつかむ定番の12のテーマがある。

↑ジョン・ケープルズという有名な方が80年以上前に提唱されたテーマだそうですが、未だに人々の心に刺さる内容なのが不思議!人の本質は今も昔も変わらないということですね。ざっくりとですが、健康とか快適さとか、心配・ストレス、名誉、そしてやっぱり、お金(笑)でしょうか。

誰が読むのかを考える、意識する

↑よくマーケティング本で頻出するキーワードでいう「ペルソナ」を意識。やはり同じ内容になりますが「特定の個人を意識して書く」と強調されていました。つい、、そんなこと忘れてしまうのですがやっぱり基本なんですね。

テーマ・ターゲット・目的を明確に意識する

↑誰に、何のために、何を、伝えるか。ふわふわと思ったまんまを書いてしまう自分のブログを見返すと恥ずかしいばかりです・・・

仮設を立てる

↑書き始めるときに、なかなか文章が書けないのは「テーマが見つからない」からかも。これを伝えたいんだ!という内容があれば、クオリティーはともかく、少なくとも手は動きます。まず仮説を建てることで、それがテーマになるとのこと。「自分が文章を書けないのは、もしかしたらこのキーボードが悪いからかもしれない・・・」と、言い訳のような仮説を立てることができます(笑)しかしそれでもテーマが決まれば「タイピングに適したキーボード」「デスクに向かう姿勢を楽にする椅子」とか切り口が生まれます。そうすれば、あとはガンガンと書いていくだけですね。

さすが放送作家さん、全体の流れをおもしろい例えのテーマで説明されており、ドンドン読めちゃいます。

「蕎麦は好きだけど、油こってりなラーメンは好きではない25歳のOL」に「ラーメンの魅力をしってもらうこと」を目的に「ラーメンは蕎麦文化がベースになっているのでは?」という仮説を立てつつ、実例や数字・情報の整理を使って、構成が組み立てられていきます。

短い文章でも3部構成で作ってみる。「序論・本論・結論」

本論にもパターンがある。時系列(現在・過去・未来)、状況(大状況・中状況・小状況)、要点・理由・具体例・まとめ(PREP法)など

↑よくあるフレームですが、改めて実例があってわかりやすいです。

6割の出来でOKと考える

↑完璧な文章はないんです。6割の品質でもいい、その理由をバッサリと!なるほど〜!と納得させてくれる言葉の重み・・・さすがです(笑)ブログ書こうかな、と思っても面倒くさい・・と何度やめてしまったことか。。まずは荒くてもアウトプットしてみること、自分に足りないところです。

キリの悪いところでやめる

↑理由は、次に始めるとき気持ち的なハードルが低く、取り掛かりやすいから。これ、すごく納得です。。

ひとつのパラグラフ(段落)では意見・主張が2割、根拠が8割だと理想。

↑意見からの根拠は、接続詞を活用する。なぜなら〜、例えば〜、とスムーズに繋げる。

つかみは大事

つかみは短く。3行以内が理想

↑やっぱりつかみは大事。

あるあるネタ、時事ネタ、逆説(〜してはダメ!)など。

また情報の空白を作ることで気になってしまうリード文に仕立てる。

あえて内容をぼかして「〇〇の秘密」など。

また、読者への質問・疑問で興味を引く方法も。

流行っていると思わせる「ひそかなブーム」といった言い回し。

旬の時事ネタを織り込んだつかみ。オリンピックやニュース・芸能ネタ、季節など。

衝撃的な内容で書く(小説的に・文章としての表現術で)。

とにかく気をつけるのは、最初の1文が長くなりすぎないこと。ダラダラと書かかれた最初の文章で、読む気がなくなってしまうようなスタートにしない。

↑つかみについてのチャプターでは、マーケティング的な内容も濃くなってしまうので、状況に応じて使いようですね。。You Tubeのサムネールなんかで、ものすごいことが書いてあってフタを開けてみたらガッカリしたことありませんか?(笑)いい嘘と悪い嘘のバランスもあると思います。

後半:全体としてのスパイス

後半では文章のスパイスともなる、技術的なポイントがまとめられています。大筋のテーマをカチッと固めたあとで、この「スパイス」を散りばめれば読み物としての完成度がグッとあがるんだと思います。なかなか実践できそうにありませんが、少なくとも「正しい文章で読みやすく」はリズムの基本とのこと。ここだけでも、意識して書いていこうと思いました。

文章はリズム、のどごし。

引用や比喩などをうまく活用し、飽きない、面白い、イメージしやすい文章にする。

擬人法・偽物法・誇張法。いっぱい・大きなという表現だけではなく、具体的なイメージの湧く表現で伝える。

対句法、伝えたいことの前に、逆の言葉を持ってくる。

?から!までの繰り返し。読ませる文章はすべり台のよう。最初の文章は次の文章を読ませるためにある。2番めの文章は3番めの文章を・・・。と流れるように最後まで読ませる文章が理想。

フックの法則。「?」を作ったあとで、「!」となる答えを用意し、納得してもらう。

↑技法的な部分が多いのですが、読んでみると「なるほど!」となります。実際に使えるかはコツコツと練習と努力が必要かもしれません。

まとめ

構成作家さんのように長文を書くことはめったにないと思います。しかし仕事でのレポートや企画書、メールなどのちょっとした文章など「書く」という行為は常につきまといます。

タイトルとは離れますが、結果として文章を早く書くための方法でもあります。そこは改めての発見があり、すごく参考になりました。

いい文章を書く〜はもちろんですが、とにかくもっと早く書きたい、ストレス無くサラリと書いてしまいたい、という人にオススメです。

↓内容は他の本で紹介されているメジャーな技法もあります。しかし本として読むと「さすがの文章術」でサラリと読めてしまいます。この本自体がお手本です!

 

と、とりあえずダラダラとメモとして書いてしまいました。ですが本を読んだあとで、書き出しの部分だけ本に書いてあった実践を兼ねて書き直しました。ちょっとマシになったでしょうか(笑)にしても実際にやってみる、書いてみるのは難しいもんですねぇ・・・

考えるほどに手がとまってしまい、すっかり書き疲れてしまった「一瞬で心をつかむ文章術」の感想とレビューでした〜(笑)

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